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 「今宵あなたと」 感想

2007-02-27

ズガチラプロデュース「今宵あなたと」
2/6~13 シアターグリーン

キャスト

廣崎準一:坂元健児   山村征太郎:ひのあらた
陳:吉岡健二   舘ひろし:米澤観児
三条司:安福毅   田所進之助:田中裕悟
花園マリ子:神田麻衣   廣田敦子:田中貴子 

ストーリー

物語の舞台は戦後(たぶん昭和30年代後半から40年代あたり?)。
経営難で、誰からも忘れられていることさえ忘れられているホテル「ランデブー」では、かつて一世を風靡した歌手、花園マリ子のディナーショーが行われようとしていた。
ランデブー支配人の山村と敦子(ホテル創設者の娘)を始めとするスタッフたちは、ホテル始まって以来の大仕事に、このショーを成功させ、もう一度ホテルを立て直そうと張り切っていた。
しかし、ショー当日、ホテルに通じる道で、崖崩れが発生し、ディナーショーの食材が届かなくなってしまう。食材がなければ、ディナーショーは中止。何とかして、開催することはできないかと、模索するマリ子や、マネージャーの準一たち。そんな時、準一が、ディナーショーがだめなら、テナーショーにすればいいとテナーショーの開催を思いつく。「ディナー」ではなく、「テナー」、つまり高い声の人「テノール」歌手のショーにしようというのだ。

ショーができると喜ぶ中、一人頑なに猛反対するホテル支配人、山村。実は山村は、マリ子が元いた事務所に「今日のショーを中止にしたら、ランデブーの抱えている借金を肩代わりしてやる」という条件で取り引きをしていたのだ。山村は、ホテルを潰したくない一心で、この取り引きに応じようとしていた。
だが、マリ子のマネージャー、準一にそのことをあっさり見抜かれる。準一は山村が、誰よりもこのホテルを愛していることを知っていた。
実は、準一はホテルランデブーの創設者の息子だった。8歳で家を飛び出した準一もまたこのホテルに人一倍愛情を持っていた。
山村は、準一に「もう一度やり直せばいい」と説得され考えを改めるのだった。
お互いを「坊ちゃん」「ガリバー隊長」と呼ぶ程、仲の良い二人。ランデブーの為にも、マリ子の為にも、テナーショーを成功させようと、スタッフの陳、舘、田所、三条(敦子の恋人)をオーディションするが、なぜか全員ショーに出演することになる。いろいろあったが、テナーショーは無事に開催された。

月日は流れ、マリ子は再起をかけ、陳、舘、田所、三条と「花園マリ子とザ・ランデブー」という新しいグループを結成し、賞を獲り成功していた。授賞式の場には、メイクの敦子、マネージャーになった山村の姿もあった。ただ一人、準一の姿だけが、そこにはなかった。
準一は、マリ子のマネージャーを辞め、新しく「ホテルガリバー」という名のホテルをオープンさせていた。ラジオから流れる、ザ・ランデブーの「今宵あなたと」の曲に耳を傾けながら、準一は今日も、仕事に精を出すのだった。

今回は、笑いの中にもせつなさがあり、またちょっとレトロな雰囲気と主題歌も時代を感じさせ、どこか懐かしさの残る作品に仕上がっていました。
坂元さんの演じる準一は、最初、坂元さんにしては、めずらしいキャラのように感じましたが、実は、深い愛情を持った情に厚い人で、やっぱり坂元さんらしさのある役でした。

このお話、観る度に、準一や山村さんの気持ちが、揺れ動く様子が伝わってきたんです。
山村が取り引きをして、それでホテルの歴史が続いたことになるのかと迷い悩むシーンで葛藤する姿に、感動しました。
また準一が、敦子の名前を聞き、兄だと名乗りたくて仕方ないのに、敦子のことを思って慌ててごまかす時の、少し寂しげな表情だったり、マリ子に、ホテルのスタッフをばかにされて、手を上げてしまいそうになるところで見せた表情などからも、揺れる思いが伝わってきました。準一って、悪ぶっているけど、本当は家族や仲間を大切に思っている優しい人なんだとわかり、感情移入してしまったシーンです。

もちろん初見の時よりも、2回目以降の方が、ストーリーをわかった上で観ているので、この表情には、こんな意味があったのかと気づくということもあるのでしょうけど、今回は特に坂元さんと、ひのさんの演技に引き込まれました。コメディだけど、笑いの部分だけでなく、まじめな演技もしっかりと見せる姿に、役者としての実力を改めて感じました。

2/8の感想でも、ちょっと触れましたが、とても印象的だった演技があるんです。ラストの、準一が厨房でラジオを聴きながら踊るシーンがありますよね。いつもは、食材を持ってきた後、ほうきを持って掃除をしながら踊っていましたが、その日は、掃除の途中、ラジオの前に椅子を持ってきて座り、ラジオから流れる曲をじっと聴いていたんです。
初日に観た時は、椅子を片付ける動きはしていましたが、座ってなかったので、てっきり演出が変わったのかなと思いました。私が観た日以外は、どうだったのかわかりませんが、この日以外は、初日と同じ動きでした。
この時の坂元さん、すごくいい表情をするんです。ラジオから流れる「今宵あなたと」を、あの頃を懐かしむように、じっと聴いていたんです。その表情が、とってもせつなくて、ラストシーンをより引き立てていました。このシーンとても気に入っていたのに、次の日からは元に戻り、座らなくなってしまったのが残念でした。
これ以外には、準一がマリ子に「ずーっと笑ってろ」って優しく微笑みながらいうところや、取り引きに応じようとする山村に、「もう一度やり直せばいい」と説得するところが、準一の思いやりのある優しい人柄が出ていて、好きです。

前半は、おもしろいシーンがたくさんあって、笑いっぱなしでした。まぁ吉岡さん演じる陳さんのあのキャラはズルイと思うけど(^_^;)だって絶対、笑うでしょ。それでも父ちゃんクッキーのところは、今思い出しても笑っちゃうくらい、おかしかったです。
あと、三条さんが40歳に見えるっていうネタは、「拝啓お父さんです。」でも同じネタがありましたね。これから安福さんが出る度にこのネタやるんですかね(笑)。同じネタで、山村が準一と再会して「坊ちゃん、本当に大きく・・・大きく・・・」と当時とあまり背が変わっていないことに言葉を詰まらせるというのもありましたね(-_-;)
やっぱり強烈だったのは、オーディションのところですね。舘さんの「チュルリ~チュルリ~むぅっかっしぃむっかしの、そのむかし・・・」とか、それの物まねをする坂元さんも最高でした!それにしても米澤さんが、あんなに弾けるなんて(笑)

この作品ってギャグ以外にも、思わずツッコミたくなるところが、たくさんありました。準一が8歳の時、父親を殴って家出したというのがありましたが、8歳で家出して、どうやって暮らしていたのか?とか8歳に殴られる父親ってどうなの(笑)?とか思いました。
他にも、準一が小さい頃、山村と一緒にトンネル(通路)を造ったというのも、大人がいたとはいえ、人が通れるくらいの規模のものを造れるわけないし、まさか子どもの遊びに重機を使っているとも思えないし(それはそれで、おもしろいけど)、小一時間、問い詰めたかったです(笑)。

それから、ディナーショーができないかとみんなで考えるシーンで、山村の「それは、無理だろ、それに宇宙ステーションって何だよ!」ていうセリフが、いくら何でも話が飛躍し過ぎだろと、小一時間・・・(以下、省略)
でも、一番ツッコミたかったのは、三条さん所有の小型ヘリで、お客を運ぶ案が出た時で、そのヘリで、お客ではなく、ディナーショーの食材を運んでくればいいのでは?とちょっと思ってしまいました。^_^;他にも、あるんですけど、キリがないので。

二作ほろっとする舞台が続いたので、次回はまた全編コメディの舞台が観たいです。

今回のブログ、ちょっと長すぎましたね(^^ゞ

  

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tag : 坂元健児 今宵あなたと

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坂元健児さん舞台出演情報
「ONE-HEART MUSICAL FESTIVAL 2014夏」

ミュージカルガラコンサート出演

【公演期間】8/16~27(坂元さんは全日程出演) 

シアタークリエ 

【公式サイト】http://www.tohostage.com/festival/
プロフィール

kanoko

Author:kanoko
関東在住の30代。高校生の頃から舞台を観始め観劇歴は20年くらい。

ミュージカルの舞台観劇が趣味で、坂元健児さんが大好きです。
地方公演にも出来るだけ観に行きます。
最近は、劇団四季の、「ライオンキング」現シンバ役の田中彰孝さんもお気に入り、友石多津弥(竜也)さんも応援しています。基本的にシンバ役者が好きです。

好きなミュージカル・お芝居

・特にお気に入りの作品
ミス・サイゴン、風を結んで、AKURO-悪路-、回転木馬(2009年版)、スペリング・ビー、愛と青春の宝塚、冒険者たち(2013年版)

・その他の大好きな作品

ライオンキング、美女と野獣、砂の戦士たち、
タック、OUR HOUSE、空中ブランコ、

・坂元さん出演作以外

マンマ・ミーア、回転木馬(95年東宝版CD・涼風盤)、プロデューサーズ(映画)、星の王子さま・リトルプリンス(音楽座)、Wicked

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